一度ついたら簡単には落ちない男の腹の肉。
油断しているとあっという間に太鼓っ腹になってしまいます。
運動をしたり食事制限をしたりダイエットに真面目に向き合えばいいのですが、人間の脳は、そう簡単にダイエットモードにならず、全身にダイエット指令を出してくれないのです。
そこで今回は、ダイエットと脳科学の関係、ダイエットの基礎知識、そしてそれぞれの性格に応じたトレーニングの取り組み方を説明します。
目次
ダイエットと脳科学

ダイエットに関する知識は、たくさんあふれています。
肥満大国のアメリカでも、国から「肥満対策のガイドライン」が出されているほどです。
そのガイドラインでは
・体をよく動かすこと
・脂肪や脂肪の多い食品をとりすぎないこと
・砂糖や甘いものを摂りすぎないこと
・アルコールを飲みすぎないこと
この4つが「体重を管理する方法」として記載されています。
こういうガイドラインが出されたにも関わらず、アメリカでは肥満率は順調に上昇中です。
正しい知識を与えても、食に関しては人々は変わることができないということが分りました。
脳が「体重を管理する方法」つまり「痩せる」という行為を受け入れていないと言えます。
脳にとって、「痩せる」ということは重要なことではありません。生きるうえで不要な行為です。
「痩せよう!」と決心しても脳は簡単に受け入れてくれないのです。
その結果、無意識のうちに太る行動をしてしまったり、「いけないこと」と分っていても
暴飲暴食をしてしまっていたり・・・。
これを改善するためには、脳を「痩せるモード」に切り替えなければいけません。
どうしたらよいか?
それは、脳をだましてあげることです。
脳は見たものに合わせるのが得意なので、「自分の痩せた姿」を見せてあげられれば
脳は「痩せモード」に切り替えることができます。
痩せていたかっこいい頃の写真でもいいですし、同じ年代のかっこいい芸能人の写真でも
いいです。
なるべくかっこいい写真を何度も何度も目に焼き付けてください。
そうすることにより、脳は「この状態になればハッピーになれる」「この姿がベストな状態」と勘違いをしてくれます。
それによりトレーニングが継続できたり、食事に気を使うことができるようになり
ダイエットを無理なく継続することができます。
まず、ダイエットを決意したのであれば脳を「痩せモード」に完全に切り替えることからはじめてください。
運動に関する知識
有酸素運動のほうがやせる

脂肪は酸素とくっついて初めてエネルギーとして燃えるため、酸素がないと消費できません。
だから、無酸素運動では痩せないのです。
息を吸ったり吐いたりしている限りは有酸素運動に該当します。
一般的に、心拍数が110~120拍の運動レベルのものを有酸素運動といいます。
この値が超えてくると酸素が体内に入りにくくなります。
そうなると、体内の二酸化炭素が多くなってくるので、有酸素ではなくなってしまうのです。
自分自身の心拍数を把握するために、こまめに測るべきです。
特に普段運動しない人は、すぐに心拍数が150を超えてしまいます。
普段の平静時の心拍数も把握しておき、どのくらいの運動をした時にどんな値になるのか知っておくとよいと思います。
汗をかけば痩せる

汗をかけば痩せます。
体の水分を出すこと自体にエネルギーを使うからです。
汗をかくからといって、サウナは体温を調整しているだけなので痩せるという行為にはなりません。
動くための白色脂肪細胞は働かず、褐色脂肪細胞だけが働いているからです。
体温を上げて、体内の酸化を防ぐために汗を出すなら、サウナの意味が出てきます。
汗は全部塩分です。
塩分が多くなると体が参加していくので、参加しないために血中に脂肪がたまります。
脂肪は、体にためている物質を酸化させてエネルギーに変えるからです。
体は動かすほど酸化するということ。
だから、動かしたあとは酸化しないようにメンテナンスをしないといけないわけです。
体を使わない人は酸化しにくいですが、疲労物質がたまりやすく、それも酸化のもとです。
腹をへこますのに効果的なのは腹筋ではない

最も効果のある運動は、骨盤運動です。
骨盤を動かすことで、自然と腹筋が使われます。
骨盤を動かすことで股関節が動くので、そこにつながっている筋肉が同時に動き始めていきます。
腹筋を何百回やるよりも、骨盤周辺の筋肉をほぐすこと、さらには股関節を柔らかくするストレッチが効果的です。
インナーマッスルを鍛えるべき

筋肉には、インナーマッスルとアウターマッスルの2種類があります。
インナーマッスルは、ねじれる動作を作り出す筋肉。
アウターマッスルは、直接的な動きをする筋肉です。
痩せるためには小さい負荷を長時間かけることが大切と言われており、特にインナーマッスルを鍛えることがダイエットに効果的と言われています。
アウターマッスルだけを鍛えても痩せることはありません。
インナーマッスルのねじれる動作がないとアウターマッスルは動かないからです。
まずは、インナーマッスルを鍛えるトレーニングから取り組んでいきましょう!
インナーマッスルは簡単に鍛えられます。
息を思いっきり吸って、長い時間かけて細い息を吐き出すを繰り返すだけでもインナーマッスルを鍛えることができます。
くつろぎながらやってみて下さい!
食事に関する知識
食事をすることで代謝が上がる

数年前、ファスティング(絶食)ダイエットが流行りました。
確かに効果的なダイエットだと思いますが、素人はリバウンドの危険が大きいので
下手に手を出さないほうがいいと思います。
絶食でやせるのは、生きるために脂肪が使われるからです。
当たり前ですよね。
でも栄養が少ないと、体は次に入ってきたものをためようとします。
絶食をしてやせたけど、「すぐに元に戻った」とか「前よりも体重が増加した」というのはよく聞く話です。
ダイエットは絶食するのではなく、「食事の回数は減らさずに量を減らす」ことの方が
安定して大きな効果があります。
回数は3回より5回、10回と多いほうがいいです。
「食べる」「消費する」を多く繰り返すことで代謝がどんどん上がります。
また、少し摂ってすべて使うと循環がよくなり、それが代謝を上げるポイントにもなります。
1回の量が少ないほうが運動量とのバランスも取りやすいです。
軽めの食事をとり、間食としてナッツ類をつまむというのは非常に理にかなったダイエット方法です。
ビールは大敵

ビールは糖分が多くてカロリーが高いです。
糖質、カロリーオフのビールなどがありがますが、甘味料が入っているのでダイエット向きではありません。
それからお酒をダラダラ飲んでいると肝臓の働きが低下します。
そうなると、内臓を守ろうとして脂肪がついてしまい逆効果です。
ダイエット中の酒は控えたほうがいいです。
ですが、どうしても飲みたいのであれば、強い度数の少量の酒をグイっと飲み干すことをおすすめします。
サプリメントは効果的

トマトダイエット、リンゴダイエット、黒酢ダイエットなど流行のダイエットに飛びつくのもいいですが、結局は栄養が偏り一時的に痩せても、すぐにリバウンドするケースがほとんどです。
それより、栄養バランスを摂ったほうがダイエットには超近道!
とはいえ、普段の食生活の中で栄養のバランスを摂るのは非常に難しいですよね?
そんな時に助けてくれるのがサプリメントです。
サプリメントは積極的に摂っていくべきです。
特に外食の多い人は、栄養が偏りがちなので複数のサプリメントの摂取は必須です。
特にビタミン、アミノ酸はダイエットに効果的。
ビタミンは「マルチビタミン」などで全部摂りましょう。
アミノ酸というのはつまりは「タンパク質」のことです。
タンパク質は体を成長させるためには必要な栄養素です。
つまりタンパク質を摂取しなければ、やせやすい体質に変えることはできません。
本気で痩せたければ、高タンパクの食事やサプリメントを摂取することが必要です。
サプリメントについては、こちらの記事にまとめています。

生活習慣に関する知識
不規則な生活は今すぐ改めること

寝ると副交感神経が働き、栄養素がいろいろなところへ働きに出ます。
そして、起きると交感神経が働きだして、それらの栄養素が使われます。
体はそういうメカニズムを持っていますが、不規則な生活ではそれらが崩れてしまいます。
そうして交感神経、副交感神経のスイッチのバランスが崩れると、やせにくい体になってしまうのです。
寝ないと交感神経のスイッチがオンなので代謝はいいのですが、ずっと交感神経のスイッチが入っているわけではありません。
時に副交感神経が働くことがあります。
そうすると、今度、交感神経に切り替わらなくなってしまうんです。
その自律神経のバランスが崩れるのが体にとって悪影響なのです。
ダイエットができないどころか、体にとって悪い影響しかありません。
自律神経失調症とは、まさにこのメカニズムで発症します。
タバコも大敵

タバコは血管を収縮させ、酸素の供給量を減らします。
そうすると内臓に栄養が行きづらくなって働きが悪くなります。
結果、そのまわりに脂肪がつきやすくなります。
体質を変えるには最低3ヶ月必要

筋肉がついて脂肪が減っていき体質が変わっていきます。
この体質を改善するためには、細胞が入れ替わる必要があり、
その期間が最低3ヶ月必要と言われています。
1週間でも1ヶ月でも、やり方次第では痩せることは可能ですが・・・
本当の意味で痩せてそれを維持していくためには、3ヶ月は必要ということです。
体質別トレーニング方法
①~③の質問に答え、それぞれの当てはまる項目の数をかぞえて下さい。
□気づいたらリーダーシップをとっている
□学生時代は超体育会系の部活に入部
□「近寄りがたい」と人から言われる
□納得いくまでは終われない
□目標を立て、そこに向かっている自分が好き
□決めたことはやり抜きたい
□イライラすると周りにあたるタイプ
□動くことが好き
□せっかち
□オンとオフを上手に使い分けられる
□焦ると頭が真っ白になる
□不安なことがあると、物事が手につかない
□約束は守る
□飽きっぽい
□マイペース
□我慢強い
□コツコツやる作業が好き
□「早く!」とせかされることが多い
□ストレスがたまると現実逃避をする
□人が怒っている姿を見るのが嫌い
□動くことが好きではない
①に該当する項目が一番多かった人:熱血派
②に該当する項目が一番多かった人:活動派
③に該当する項目が一番多かった人:温和派
①熱血派のトレーニングスタイル

目標を決めて、その目標を達成することが得意な人なので、あれこれ手をつけずに1つのトレーニングをじっくり取り組むといいです。
その際は、より目標は具体的に設定するといいです。
「いつまでに体重は○キロ落とす」、「いつまでに○キロ走る」とか数値化すると
より目標が明確となるため効果的です。
このタイプは、目標があると実力以上の力を発揮できる力を持っています。
ただ気をつけたいのが、「ケガ」です。
熱心に取り組むので、知らないうちに体に負担がかかってしまいます。
休憩・休息日もしっかり確保するようにしてください。
②活動派のトレーニングスタイル

活動派タイプは、あえて運動時間を確保するのではなく、生活の中で起こる動作を運動として考えていくといいと思います。
通勤時、ひと駅前で降りて歩いてみたり、エレベーターを使わずに階段にしてみたり。
徐々に始めて習慣化するといいと思います。
このタイプは、筋トレよりも軽いウォーキングやランニングが適しています。
毎日無理のない程度に続けてください。
疲れやすく挫折もしやすいタイプなので、途中で嫌にならないくらいの軽い運動からスタートするといいと思います。
③温和派のトレーニングスタイル

温和派タイプは、普段からあまり動かないか、どちらかといえば動きたくない人だと思います。
こういう人は、ストレッチやヨガなどのエクササイズが向いています。
ストレッチだけでも効果はありますので、あえて辛いトレーニングをするよりは
リラックスもできて気持ちがいい方を選択すべきです。
ストレス解消にもつながるのでオススメです。